Tunisia - チュニジア旅行記

チュニジア旅行記


(EL-FAOUAR(エル・ファウアー)の廃墟)


2006年10月28日 10日目後半 ドゥーズ(砂漠ツアー) 快晴



あやぴーと私は後ろの座席、栗は前の座席、モハメッドさんの四駆に乗って、砂漠の半日ツアーに出発。
道でない道をガタゴト揺れながら走って行く。車の振動のせいでおかしな声になるので、あやぴーは大笑いだった。
まず最初に、なつめやし畑で作業中だというモハメッドさんの親戚のところに連れて行かれた。
なつめやしを取る作業はホテルの庭で見ているから別にいいんだけどなー、、、と思っていたのだが、おじさんの
職人技に感激した。高いやしの木にするすると登り、枝をロープでしばってから切断し、それをするすると下に
おろしていく。あんなに高いところまで安全装置なしで上るのもすごいし、どの作業もおじさんがうまいから
簡単そうに見えるけど、実際は大変な作業に違いない。

家のご主人がお茶を出してくれた。ミントティーとブラックティーの二種類あったので、栗と一つずつもらって、
分け合った。どこでお湯を沸かしているんだろうと思ってキョロキョロすると、遠くの方でたき火を前に座る女性が
いた。「うちのなつめやしはおいしいから、ちょっと持っていきな。」と、ここでもなつめやしを頂く。
思いがけないホスピタリティがうれしかった。

車に戻ると、モハメッドさんが今日の予定を説明してくれた。おまかせなので異存はない。しかも、行き先は
ちょうどガイドブックでチェックしていた場所だったので願ったりである。レンタカーにしないで良かったと思った。
四駆の運転に慣れている人なら問題ないだろうけど、うちの栗は車の運転が嫌いな上に、都会しか運転したことが
ないから、道でない道を走るのは絶対苦労したはず。(私が運転したらもっとひどいだろうけど。苦笑)

EL-FAOUAR(エル・ファウアー)に行く。ここにはかつて村が存在していたが、砂がどんどん押し寄せてきて
居住が不可能となり、廃墟になってしまった場所。モハメッドさんが車を停め、少し歩くことになった。
モハメッドさんが裸足だったのを見て、栗とあやぴーも裸足になった。あやぴーは大はしゃぎで砂の上を走っていた。
砂上の一番高い位置まで登りつめると、素晴らしい眺めが待っていた。空と砂とやしの木。空は青くて、砂は白く、
その間にヤシの木の緑の葉っぱが点在している。誰もいない。自然だけが目の前に広がっている。
私達大人が砂の上に座って休憩する間、あやぴーはひたすら遊んでいた。上から下まで砂の上を転げ落ちると、
また上まで登ってきて、ゴロゴロと下に落ちて行く。砂の丘陵は、広い広いすべり台にもなるのだった。

「ここはね、朝に来ると団体観光客で混んでいるけど、この時間はあまり人がいないんだよ。」とモハメッドさんが
言った。周りを見ると、確かに人の足跡があちこちに残っている。もちろん、周りにたくさん人がいたとしても、
きれいなものはきれいだけど、静かな環境でのんびり過ごせるのはとてもうれしい。しばらく砂漠を見てから再出発した。

次は塩田の方に進む。Rose de Sahara(ローズ・ドゥ・サアラ=サハラのバラ)を商売にしている家庭を訪ねる。
サハラのバラは、その名の通りサハラ砂漠で取れるものだが、花ではない。花びらがいくつも重なったような形をした
砂の結晶なのだ。ただ、サハラ砂漠ならどこでも取れると言うわけではなく、塩がないといけないそうで、
塩田と砂漠の間を掘って探すのだとモハメッドさんが教えてくれた。

家に着くと、お店では結構な値段で売られているサハラ砂漠のバラがたくさん置いてあり、中には2メートルくらいの
大きなものまであってびっくりした。家の前では男の子がケースに詰め込まれた小さめのバラをホースで水洗いしていた。
こうやって砂を取るのだそう。観光客の到来を聞きつけて、子供達がわらわらと出てきた。しかし、私達が小銭もペンも
持っていないと知ると、すぐに散り散りになった(笑)。モハメッドさんがここならサハラのバラを卸値段で買えると
教えてくれたのだが、既に一つ持っているのでと断り、車に乗った。そう、ガベスを歩いている時にあやぴーが
偶然サハラのバラを一つ見つけたのだ。

次はSABRIA(サブリア)へ行く。ここも砂漠見学スポットとしてガイドブックで紹介されていた村。夕日に照らされて
優しい色をした景色を見て、胸がいっぱいになった。




ここでも、あやぴーは相変わらず裸足で、上から下に転げ落ちて遊んでいた。モハメッドさんに、「この辺りには
サソリなんていないから大丈夫だよ。」と言われ、今回は私も裸足になってみた。うわ~っ!砂がとってもサラサラ。
気持ちいい!

しばらく砂の上に座って景色を眺めていると、ふもとから女の子がやってきた。手にバッグを二つ持っている。
モハメッドさんの話によると、このバッグは、女の子の家で飼っている羊の毛を紡いだ毛糸を使い、女の子が自分で
編んだものだそう。キリムのような編みこみの小さなショルダーバッグで、柄を入れるのが大変だったとか。

値段を聞くと、2つで20ディナール(約1800円)。あやぴーは「ママと私で2つ要るじゃん。」というが、
10ディナール(約900円)ちょっとで家族三人が食事できることを考えると、すぐに壊れそうなバッグに20ディナール
出すのは惜しいような気がした。かと言って、その子を手ぶらで帰すのも忍びなく、バッグは一つだけ、あやぴー用に
買うことにした。

チュニジアでは何を買うにも値切らないといけない。誰もがそう言うが、家畜をたくさん飼い、自給自足的な生活を
していると思われる女の子の家を遠くから見て、またあやぴー位のその女の子がせっせとバッグを編む姿を想像したら、
値切る気にはなれなかった。10ディナール(約900円)を女の子に渡した。もちろん、これは彼女のお小遣いではなく、
家計になるのだろうけど。。。

女の子に続き、今度は弟がやってきた。羊毛の敷物を見せてくれたのだが、私達はバックパッカーなので大きな荷物は
背負えない。弟にはゴメンねと断り、モハメッドさんと一緒に砂丘を下りた。

そろそろホテルに戻る時間かと思いきや、モハメッドさんはこれから夕日を見に要塞へ行くと言った。ワオ!
道中、モハメッドさんと栗はひたすらおしゃべりをし、私はと言えば、あやぴーが車酔いしないように、しりとりや
ジャンケンをして、一緒に遊んだ。しばらくすると要塞に到着。モハメッドさんが今回はサンダルを履いて車を出たので、
私達も裸足にはならず、靴のまま車を降りた。あやぴーはちょっとガッカリしていた。

まず、モハメッドさんが建物の中を案内してくれた。その後、屋根に上ってごらんと言うので、そうすることにした。
ちょうど夕日が沈むところだった。赤い光が少しずつ砂に落ちて行く。静かな静かなひととき。夕日が落ちてからも、
私達はしばらくその場にたたずんだ。




チュニジアに来てから山に落ちる夕日と海に落ちる夕日を見た。そして、今日は砂に落ちる夕日。
三種類の異なる夕日を見ることができたのは素敵な経験になった。

この要塞には、フランス人の小さなグループも来ていた。その中に、生まれも育ちもフランスで、
フランス国籍を所有するチュニジア人男性がいた。
美しい景色に感動した後は、「幸せって何だろう。」と考えずにはいられない。
物質的に豊かでも、子供を一人で外に出せない社会、盗みや暴力が当たり前に存在する社会と言うのは、
果たして進んでいるということなのだろうか。私達はそんな話をした。

しかし、私達がここで暮せるかと聞かれれば、答えはノーである。ここの人達の暮らしが自然に同調していていいなと
思っても、社会保険があり、医療制度がきちんと整った国に生まれ育った者にとっては不安が大きすぎる。
チュニジア人の血を持つ男性にとってもそれは同じらしく、「時々チュニジアに暮してみたいって思うことがあるんだけど、
子供のことを考えると、やっぱりフランスの方がいいかなって思うんだよね。」と彼は言った。私達も頷いた。

モハメッドさんがそろそろ戻ろうかと言った。時計を見ると、もうすぐ7時。出発から4時間経ったことになる。ホテルまで
すぐかと思いきや、実はかなり遠かった。そのうち空が暗くなり、星が見えてきた。あやぴーと私は疲れで無言になった。
ひたすらしゃべり続けるモハメッドさんのプロ意識とバイタリティーに感服。一時間後、私達はようやくホテルに到着した。

良くしてもらったので、栗からモハメッドさんにチップを渡してもらい、御礼とお別れを言った。忘れ物がないかと
車内を確認したモハメッドさんが、「あっ、なつめやし忘れてるよ!」と出発時にもらったなつめやしの大きな房を
持ってきてくれた。こんなにもらっても、、、と思い、モハメッドさんはいかがですか?と聞いてみたのだが、
モハメッドさんの家にも既にたくさんあるそうで、やっぱり私達がもらうことになった。

ホテルの夕飯タイムは9時まで。あと一時間しかない。急いで部屋に戻って荷物を置き、トイレを済ませると、すぐに
レストランに向かった。ディナー・ビュッフェは、ロシア人の団体観光客でにぎわっていた。前菜のところにニンジンの
スライスサラダがあったので、三人とも山盛り食べる。今朝、市場で見たニンジンが立派だったことを思い出したのだ。
メインでおいしかったのは、小さなタコと野菜のトマトソース煮込み。ピリ辛なのが良かった。デザートはバターケーキと
クッキーがあった。クッキーはライムのジャムをはさんだサブレ。栗は、子供の頃に食べていたクッキーの味に似てると
言って、よく食べていた。

部屋に戻ってシャワーを浴び、歯磨きをしてから、あやぴーと約束していたUNO(ウノ)を三人で遊んだ。
あやぴーが段々強くなってきていることに驚く。10時を過ぎたので、あやぴーを寝かせ、続いて私達もベッドに入った。
明日から冬時間になる。


つづく。。。




砂漠ツアーを予約した旅行会社

DOUZ VOYAGES
Place de l´indépendance
http://www.chez.com/douzvoyages
(『Michelin (voyager pratique)』を
参考にしました!)

きちんとした旅行会社でした!
オフィスでの対応、ガイド兼運転手の
モハメッドさんの仕事ぶり、皆さんにも
安心してオススメできます。
ドゥーズのホテルは、ここの会社を通して
予約をすると料金が安くそうなので、
前もって砂漠ツアーを申し込む方は、
ホテル予約も一緒にお願いするのが良いかも。
私達も次回はそうしようと思っています!

宿泊したホテル

HOTEL LE SAHARIEN PARADISE
http://www.sdts.tourism.tn/saharien/san.htm

(『Guide du Routard "Tunisie"』を
参考にしました!)

今回の旅行中、一番高くついたホテルだけど、
私にとっては一番良い滞在になったホテルです。
スタッフのホスピタリティがとってもうれしかった!
トリプルルームは一泊二食付で
95ディナール(約8550円)だったかな。
その時は「高い!」と思ったけど、
今考えてみるとやっぱり安いですよね。
旅行会社を通すと宿泊料金が割引になるそうなので、
現地の旅行会社に砂漠ツアーを頼むときに、
一緒にホテル予約してもらっておくことを
オススメします。




チュニジアへのおすすめ書籍

地球の歩き方 「チュニジア」
旅の指さし会話帳〈47〉モロッコ(マグレブ語)
Lonely Planet "Tunisia"(英語)
Michelin Neos Guide "Tunisia"(英語)
Guide du Routard "Tunisie"(仏語)

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