(オフシーズンで静かなロガラのビーチ)
2004年10月26日(火)晴れのちくもり
パロス島
7時起床。朝の恒例となった体操とヨガを一人こっそり浴室で行なう。
その後、本を読んでいたのだが、寒くなってきたので一旦ベッドに戻り、少し温まってからまたヨガをした。
栗とあやぴーは9時起床。みんなそろって中庭に行き、朝食を頂いた。今朝はマダムはいなくて、ご主人の給仕。
お庭になるオレンジ色の唐辛子とコットンを一つあやぴーにくださった。
11時にバスターミナルからDRIOS行きのバスに乗った。MARPISSAに行きたいと言うと、運転手さんに
1人1,30ユーロと言われた。2人分払おうとした栗を運転手さんが制した。支払いは降りる時らしい。
MARPISSAは私達が滞在している首都PARIKIAの反対側。途中山を上り下りしながらバスは進む。
バスを降りる場所を間違えたら大変かもしれないと心配していたのだが、それはないということにすぐ気が付いた。
運転手さんがが一つ一つ村の名前を告げてくれるのだ。そうは言ってもせっかちな私。そろそろMARPISSAかなぁと
勝手に決めてバスを降りる支度を始めると、ここで降りちゃだめだよ。MARPISSAはあと2つ先だから。」と
運転手さんから注意を受けた。
バス停を降りて周りを見ると、荒地のような大自然に囲まれていることに驚く。
密集して村を成す人家がちっぽけに見えるほどだ。
私達は丘の上にそびえたつ白い建物Saint Antoine (St. Antonio’s)修道院を目指すことにした。
鶏を見たり、ヤギや羊を見たりと楽しい散歩である。白い猫が私達に寄ってきて、あやぴーが喜んだ。
日差しはあるが、風が吹いているので気持ちよく歩ける。少し登ると、MARPISSAの村だけでなく、
その隣のMARMARAの村まで見ることができた。ユーカリや松の木が繁る石畳の道を30分ほど登り続け、
ようやく頂上に達した。修道院はあいにく閉まっていたが、景色は抜群。美しい湾や半島が見えて、感激だった。
私達が住む建物だらけのコートダジュールとは違い、ここにはまだたくさんの自然が残っている。
山を降りてから、小さな港PISSO LIVALDIまで歩いていくことにした。
車道を歩いていたのだが、滅多に車は通らない。
ここでも多くの家畜(ロバ、牛、ヤギ、鶏)を見ながら、のんびり歩くことができた。
PISSO LIVALDIの前にLOGARASというビーチに着いた。
午後1時を過ぎていたので、ここでランチをすることにし、ガイドブックに載っていた食堂に入った。
テラス席には猫がいっぱい!20匹はいただろうか。
ビーチに一番近い席に座る。周りを見渡したがガラガラで、白い砂浜には誰もいない。
食堂も地元のおじさんが2人食事をしている以外に客の姿はなかった。
奥から若い女性が出てきて、「この通り、シーズンオフだから、メニューに書いてあっても出せない料理があるの。
今日作れるものを私が言うから、よく聞いていてね。」と英語でしてくれた。
サラダが食べたいというあやぴーにはトマトとキュウリのサラダ、そしてフライドポテトを頼むことにし、
栗と私はギリシャ風サラダを一つ頼んでシェア、メインに栗がフェタチーズのグラタン(トマトとピーマン入り)、
私はなす、玉ねぎ、フェタというグラタンを頼んだ。私のグラタンはグラタンではなく、なすと玉ねぎの煮込みに
フェタチーズを小さく切って乗せたものだったのだが、ラタトゥイユを思わせるような味でとてもおいしかった。
食べものの匂いをかぎつけて、次々と猫が集まり始めた。しかし残念なことにお肉料理は一つもない。
栗が試しにあやぴーの残したフライドポテトを小さく切って痩せこけた猫にやると、ものすごい勢いで食べたとのこと。
それならばと残ったポテトはみんなに平等に渡るようにあげることにした。片目がつぶれた猫には、目の前にポテトを
置いてあげ、食べ終わるまでは他の猫が近づくのを防ぐようにした。ふとギリシャ風サラダのフェタチーズが残っていた
ことを思い出し、小さく切って投げてみた。すると、やはりポテトより数段人気があり、激しい争奪戦となった。
しばらくすると、お店の女性がスパゲッティを乗せた大皿を持ってやってきて、「猫にあげるから一緒においで。」と
あやぴーを誘ってくれた。それを聞いた私達は、「猫ってスパゲッティ食べたっけ?!」と首をかしげた。
女性はテラスの端の方に行くと、新聞紙のように大きな紙製のテーブルクロスを床に敷き、その上にお皿のスパゲッティを
ごそっと落とした。すると、猫達がわらわら集まって、スパゲッティを食べ始めるではないか!
しかも、嫌々食べている様子は全くなく、どの子も真剣に食べている。私達はびっくりして、それと同時に、
よっぽどおなかが空いているんだろうなぁとかわいそうに思いながら、しばし猫達に見入った。
(スパゲッティを食べる猫たち)お店の女性がサービスだと言ってデザートにタルトを持ってきてくれた。
そのなつめやしのジャムが乗ったタルトは生地にシナモンが効いていてとてもおいしかった。
海を見ながら、おなかいっぱいおいしい料理を食べて、2リットルのミネラル・ウォーターを頼んでのお会計は
なんと18,50ユーロ。安くて驚く。ニースのレストランでは一人分のランチにもならない。。。
午後は山の上から見たMOLOSのビーチに行こうかと話していたのだが、ここのビーチも人がいないから同じではないかと
いうことになり、座る場所を探しに砂浜の上を歩いた。ところが、雲が出てきて、なんだか風も吹き始めた。
寒くて水の中には入れないかもしれない。とりあえず一番奥の方まで歩いて行ったのだが、状況が改善されないので、
元来た道を引き返すことにした。その間も晴れたり曇ったりと落ち着かない天気。
太陽さえ出ていれば、多少寒くても問題ないのに。。。
泳ぎたいというあやぴーと、寒いから泳ぎたくないという栗にはさまれ、どうしようかと考える。
私もせっかくだから泳ぎたい。「私とあやぴーはこのままビーチにいるから、一人でPISSO LIVALDIの港まで
行ってきていいよ。」と栗に言った。栗は驚いた顔をして、「本当にいいの?一人で大丈夫?」と聞き直したが、
私が本当に大丈夫だと答えると、一人で出かける気になったらしい。
あやぴーと私は砂浜ではなく、石の壁が風をさえぎってくれると思われる岩場にビーチタオルを敷き、
それまで荷物を持ってくれた栗は、「じゃあ、行ってくるね。」と出かけていった。
あやぴーに水着を着させ、日焼け止めクリームを塗り、腕に浮き輪をつける。私も水着になって、海辺に近づいた。
岩と岩の間の浅瀬を見ると魚がいる。宿から持ってきた朝食のパンを取り出し、小さく切って水面に投げると、
魚が寄ってきてあっという間にパンはなくなった。よく見るとカニやイソギンチャクもいる。底の方には小さなエビが
二匹いて、魚達が食べ残したパンを拾って歩いていた。「あやぴー、エビがいるよ!」と教えてあげると、あやぴーも
初めて見る野生のエビに喜んでいた。
太陽が出てきたので、「せっかくだから泳ごうよ。」とあやぴーを誘って砂浜の方に行こうとすると、隣にいた女性が
「失礼ですが、フランスの方ですか?」とフランス語で聞いてきた。「いえいえ、住んでいるのはフランスですが、私は日本人なんですよ。」と答えると、その女性の友達らしい若い女性が歓声を上げて近づいてきた。
そして、「私、四年間日本に住んでいたんです!」と流暢な日本語であいさつしてきた。びっくり!
彼女は美術の先生をしているイギリス人で、日本でも美術を教えていたそうだ。多少アクセントはあるものの、ごくごく
普通に日本語を話す。まさかこんな小さな島の小さなビーチで、あやぴー以外の人と日本語を話す機会があるなんて
思わなかった。そう彼女に言うと、「私もびっくりしたよ!今まで一度もここで日本人を見たことがないの。最初は
「まさか!」と信じられなかったんだけど、お嬢さんとの会話を聞いていたら、絶対日本語だと思って。日本語を話すのは
数年ぶり。うれしい~。忘れてしまった言葉が多くて恥ずかしいんだけど。」とものすごい勢いで話し始めた。
彼女はあやぴーにも日本語で話しかけ、あやぴーはモジモジしつつも日本語で答えていた。昔は「アジア人を見たら
日本語、白人を見たらフランス語」という使い分けをしていたあやぴーだったが、ようやく、アジア人がみな日本人では
ないこと、アジア人でもフランス語を話す人がいること、白人でも日本語が話せる人がいることがわかってきたらしい。
成長をうれしく思う。
私達に「フランスの方ですか?」と話しかけてきた人は、フランス人と結婚して、長い間パリに住んでいたのだそうだ。
出身は南アフリカだが、毎年夏のバカンスをパロス島で過ごしているうちにこの地に魅入られて、パリからパロス島に
移住を決めたのだそう。お嬢さんもこの島に住んでいて、近々ギリシャ人と結婚するのだと教えてくれた。
このカレンという南アの女性はよくしゃべる人だった。「SHOGUN」というドラマの大ファンで日本文化に興味を持ち始めた
こと、アンティークの着物を5枚も持っていること、35年来続けているマクロビオティックのこと、バイリンガル教育のこと、
フランスでの生活のこと、遠くに住む家族のこと、楽しい話題が次から次に出てきて話がつきない。
私はまだまだおしゃべりしていたかったのだが、あやぴーが退屈し始めたので、一旦失礼して水の中に入ることにした。
冷たいけど気持ち良い!2人でしばらく泳いでいると、栗が戻ってきた。あやぴーはエビを見たことを報告し、
栗と遊び始めた。私はここぞとばかり、マスクとチューバをつけ、パンの残りを持って水の中に入った。岩場なので
魚がたくさん!魚たちは全く恐がらずに私が手に持ったパンをつついてくる。中には間違って私の指をつつく魚も!(笑)。
ふと周りを見渡すと、青一色。吸い込まれてしまうんじゃないかと恐くなるほどだった。。。
段々寒くなってきたので陸に上がり、体を拭いて洋服に着替えた。今度は栗がカレンと談笑中。イギリス人の彼女は
ギリシャ人のボーイフレンドと一緒にお茶をするという。私達がランチをしたレストランのテラス席にはいつのまにか
若者が集まっていた。
カレンが、「私達はいつでもここにいるから、またパロスに来たら会いに来て!パロスに一度来た人はみんなパロス・
フィーバーにとりつかれて、必ず戻ってくる決まりなのよ!」と笑った。帰りのバスの時間が近づいてきたので、
あやぴーを着替えさせてお別れを言う。イギリス人の彼女もカフェから出てきて、あいさつしてくれた。
人との触れ合いも旅の魅力だと思えた午後だった。素敵な出会いに感謝。
時間があったので、隣町のPISSO LIVALDIまで歩き、そこでバスを待つことにした。行きのバスで一緒だった
フランス人の中年夫婦とベルギー人のおじさんも一緒。バスに乗り込むと、昨日会ったドイツ人ファミリーが乗っていて、
お互いびっくりして、それから笑った。バスターミナルでバスを降りると、パロス島への船で一緒だったカップルにも
遭遇。パロス島は狭い。
あさって行くシロス島のホテルに電話予約をしてから、私はあやぴーを連れて公園に行き、栗は船のチケットを買いに
行った。あやぴーは、一人で来ていた同い年位の女の子と、少し年下の男の子と友達になり、三人は公園を走り回って
遊んでいた。とても楽しそうにしていたので、栗が公園に戻ってきてからもそのまましばらく遊ばせてあげることにした。
ホテルに戻り、お風呂を済ませてから夕飯。昨日も行ったシーフードレストランに入ると、ウエイターのおじいさんが
歓迎してくれた。トマトときゅうりのサラダをみんなでつつき、栗とあやぴーは各々チキンのグリル+フライドポテト、
私はたこのマリネと地元産チーズを食べた。チーズはフランスのbrousse(ブルース)というものに似ている。
オリーブ油とハーブがかかっていた。さっぱりしていて美味。地元産の白ワインとぴったりで、栗も喜んでいた。
私はあやぴーからチキンを少し分けてもらった。パロス島のチキンは本当においしい。肉に味がぎゅっと詰まっているのだ。
食後には、昨日同様、なつめやしのジャムがかかったフロマージュ・ブランがサービスで出てきた。良い夕飯だった。
ホテルに戻ると、あちこちからフランス語が聞こえる。そういえば、もうすぐTOUSSANT(トゥッサン)というカトリック版
のお盆。フランス全土の学校がお休みに入ったことを思い出した。
宿泊したホテル(お勧め!)
Room Eleni(ルーム・エレ二)
http://www.eleni-rooms.gr
家族経営のこじんまりとしたペンション。
繁華街から10分ほど歩きますが、
その代わり、砂浜のきれいなビーチのすぐそばです。
近くにおいしいレストランがあるので
夕飯の心配はありません。
中庭で食べる朝食も魅力的。
エレニ特製のケーキやクッキー付きです。
エレニもご主人のヤニスも人当たりが良く、
とても優しいので、のんびりしたい人には
うってつけの宿だと思います。
(フランスのガイドブック「Guide du Routard」で見つけました!)
昼飯を食べたレストラン
FILISANIS
LOGARASビーチの入口(バス通り)近く。何世代にも渡る家族経営のホテル・レストランで、
観光客だけでなく、地元の人もよく集まるようです。
ナスと玉ねぎの煮込みが最高!
(フランスのガイドブック「Guide du Routard」で見つけました!)
夕飯を食べたシーフードレストラン
APOSTOLIS
港を背にして、海岸通りを左側に進みます。遺跡を通り過ぎ、5分ほど進むと見つかると思います。
広いテラス席と日干しされているタコが目印。
シーフードだけでなく、色々な料理があります。
良心的な値段(デザートもサービスだし。)で、
きびきびと働くうウエイターさんに好感。
お勧めは地元産チキンのグリル。
鶏肉の味が違います!
次にすすむ。。。
ギリシャへのおすすめ書籍
●地球の歩き方(ギリシアとエーゲ海の島々&キプロス)●旅の指さし会話帳〈24〉ギリシア(ギリシア語)
●Michelin Green Guide Greece