Nouvelles

Greece : West Crete


(手つかずの自然が美しい岩場)

2005年11月2日(水) 晴れのちくもり - スファキア(Sfakia / Chora Sfakion)


8時起床。あやぴーも目を覚ましたので、一緒に腹筋体操、ヨガ、顔面体操などをやった。その後、フェイスケアを
しながら、あやぴーと神経衰弱をし、その後はBatailleというお義父さんが教えてくれたカードゲームをして
遊んだ。栗も9時には起きた。窓を開けてテラスに出てみると、昨日よりずっと天気が良い。
乾いた洗濯物を取り込んだ後、朝食を取りに行くことにした。

昨日と同じカフェで昨日と同じ席につく。マダムが「元気?」とギリシャ語で聞いてきて、元気な時は「カリ」と
答えると教えてくれた。今日はまだクローリ(輪っかのパン)が届いていないそうで、焼いている途中という
パン・オ・ショコラを3つ頼むことにした。飲み物は昨日と同じ。栗とあやぴーがオレンジジュースで、
私はコーヒー。

次々とテラスに若い女の子達が集ってきた。フランス同様、水曜日は学校がない日なのだろうか。
クレタ島に来てから思っていたことなのだが、ここの若者は、男の子は男の子のグループ、
女の子は女の子のグループという風に男女別々に集っていることが多い。栗は男女混合のグループが当り前という
環境で育っているので、すぐに違いに気がついた模様。私は日本での学生時代、男女混合ではなく、女の子だけで
出かけることの方が多かったけどな。。。

しかし、今日は男女混合のグループもあった。椅子が足りなくて友達のひざの上に座る女の子、自分で自分の
ギャグに笑っている男の子、女の子の熱い視線を一身に浴びる男の子など、「多少の違いはあれど若者はどこの国も
一緒だな。」と栗は頷いていた。私も、グループの中に道化役の男の子がいるのを見て、「栗の若い頃はこうだったに
違いない。」と頷いた。(笑)

それにしても日差しが気持ちいい。カーディガンを脱いで半袖になった。のんびりと朝を過ごすのはバカンスならでは。
幸せを感じる。今日もマダムにピクニック用のサンドイッチを作ってもらうことにした。一旦ホテルに戻って身支度。
忘れないうちにホテルの支払いを済ませておくことにした。本当はここには2,3泊の予定だったのだが、気候が良く、
自然の多い南を離れるのは残念に思い、4泊することにした。ハニアに戻っても同じ料金では今のような素敵なホテルには
泊まれないし。。。

栗が支払いをしている間、私はテラスで日記を書き、あやぴーはお絵かきをして過ごした。太陽の光が体を照りつける。
真夏のようだ。今日はビーチに行ってのんびりすることに決める。

私のリュックに、水着、バスタオル、マスク&チューバ、日焼け止めクリーム、水中カメラなどを入れ、栗のリュックには
1,5リットルのミネラル・ウォーター、サンドイッチ、あやぴーの着替え一式&ヨットパーカーを詰めた。
いよいよ出発。東を目指す。

昨日通った車道をしばらく歩いた後、車道を離れ、海に下りて行くことにした。しばらくすると岩場にぶつかった。まず栗が下見に降りていき、OKサインが出たので、岩と岩の間を慎重に下りて行った。

「おもしろいものがあるよ!」と栗が先頭を切って歩く。大きな岩のところどころに丸い穴があいていて、
中に水が入っていた。大きな穴には魚までいる。「日本の温泉みたいじゃない?」と栗が言った。それを聞いて、
あやぴーが「温泉で泳ぎたい!」と言い始めたが、「つかることはできるけど、泳ぐスペースはないよ。」と諭し、
更に先に進むことにした。

大きな洞窟の前を通り過ぎ、岩をよじ登っていくと、小さなビーチが視界に入った。あそこなら落ち着けそう。
私達はその大きな岩壁に囲まれた不思議な浜辺を目指すことにした。周りを見渡したが人はいない。ヤギもいない。
適当に荷物を置き、私は早速水着に着替えた。あやぴーは貝を拾い、栗は岩の周りを歩き始めた。お塩を取ってきたと
言って栗が戻ってきたので、みんなで塩を舐めてみた。当り前だけどしょっぱかった。

私は早速水の中に入ることにした。暑いので気持ちがいい。岩場が続くので気をつけながら、ゆっくりと進む。
水中で目を開いてみると周りがよく見えるので驚いた。水がものすごく透明なのだ。波ひとつない穏やかな海。
少し沖まで出て、のんびり泳いだ。ここまで歩いてきて良かったと思った。

栗からそろそろお昼にしようと呼ばれた。陸に戻ってきて時計を見ると12時半だったので、そうすることにした。
持参したサンドイッチを出して、かじりつく。美しいビーチでピクニックというシチュエーションに、
ワインを買ってくれば良かったと後悔した。

食後、太陽が雲に隠れて肌寒くなってきたので、水着の上にTシャツを着た。あやぴーは相変わらず貝拾いに夢中で、
栗もひたすら岩礁の上を観察していた。再び太陽が戻ってきたのでTシャツを脱いでまた水着になった。
今度はマスクとチューバをつけてシュノーケリングをしてみることにした。持参した固いパンを小さくちぎって
左手に持ち、右手に水中カメラを持って水の中に入った。さっきより水が冷たい感じがしたが、えいやっと潜った。

うわーっ!小魚がたっくさん!!そこら中にめだかのような小魚が泳いでいた。そして、それよりちょっとだけ大きな魚、
中くらいの魚、色々な子がいた。一番多かったのはクレタ島でよく見るレインボーカラーをした格子柄の細長い魚、
そしてニースでも見るアジのような魚。長いこと見ていなかった蛍光色の線が入った細長い大きな魚や、
まぶたを閉じたような目をしている茶色の大きな魚もいた。せっかくなので水中インスタントカメラで撮影していたのだが、
パンもあげなくちゃと思い、水でふやけだしたパンを手でくずしてみた。すぐにたくさんの魚が集ってきたが、
アジのような魚をのぞいては、私に近づくものは誰もいなかった。パンをあげ終わったところで陸に戻る。
太陽が雲に隠れてしまったので少し寒い。

栗はまだ岩の上にいて、岩陰や岩と岩の間にいる生き物の観察に励んでいた。あやぴーは大声でおしゃべりしながら
パパの回りをウロウロしていた。静かで幸せな午後。栗がとうとう意を決して泳ぐことにした。あやぴーと私は
陸に残り、浅瀬から魚にパンくずをやった。水が透明なので、上からでも魚が見えるのだ。大きな魚も食べに来てくれた
ので楽しかった。

雲が段々と空を覆ってくると、なんだか寒くなってきた。あやぴーが退屈し始めたこともあり、荷物をまとめて、
散策を続けることにした。岩を登って道を続けていくと、向こう側にビーチが見えた。岩と岩の間をまたぎながら、
慎重に進んでいく。途中で崖のような場所もあって緊張したが、なんとかビーチに到着。ここも誰一人としていない。
更に先を進んでいくと洞窟があった。中に入って行ったのだが、洞窟の先は海になっていて、それ以上進むには
泳ぐしか道がなさそうだった。一旦道を引き返して迂回することにする。

デコボコながら車道として使われているらしき道を上り進めてから、適当なところでまた海の方に下りて行った。
昔は川が流れていたのではないかと思われる小さな渓谷を下って行くと、また違うビーチに着いた。さっきより
もっと大きな洞窟があったので、栗は大喜び。早速あやぴーを連れて探険を始めた。すると、この洞窟は、さきほど
道をあきらめた洞窟の向こう側だったことがわかった。休憩をする私の横で、栗とあやぴーは岩をよじ登ったり、
飛び降りたり、忙しく動き回っていた。

洞窟探険を終えてから、更に歩き進んでいくと、今度はもっと広いビーチがあった。やはり誰もいない。
その先に小さなチャペルがあったので、そこまで歩いていこうかと思ったのだが、そろそろあやぴーが疲れてきて
いたのと、あまり遅くなると帰りが心配なのでチャペルは諦めることにした。その代わり、上の方に見える洞窟まで
行くことにした。海を背中にして、坂道を登っていく。途中で悪臭が鼻をつき、周りを見回すと、ヤギか羊かと
思われる動物の屍を見つけた。体にはもうほとんど肉はなくて、骨が見え始めていたが、足にはちゃんとひづめが
残っていた。自然は美しいだけじゃない。これもまたひとつの顔なのだ。私の頭の中では、自分が食べるお肉のことや、
人間が自然の中の一部にしかすぎないということなど、色々な考えが駆け巡った。最初は気持ち悪いと思ったけど、
段々とそれが自然なのだと思うようになった。生を受けたものには必ず死があるのだ。

太陽の日差しがまぶしい中、水を飲みながら道を登り続けた。ようやく洞窟に到着。
ところが、そこはただ単に羊のえさ場であった。がっくり。しかも、ここにも死骸があってなんだか臭い。
早々に切り上げ、帰途につくことにした。道を進んで行くと、昨日も通った車道にぶつかった。これで心配はない。
ガソリンスタンドを通ると、昨日と同じように工事をしていた。「ここの工事の人達、昨晩のレストランに後から
来てたんだよ。」と栗が言った。へぇ、全然気付かなかった。

スファキアに到着。バス乗り場近くの公園にあやぴーを放牧した。あやぴーは久々の遊具に大喜びだった。
栗と私はストレッチ。その後、スファキア名物のスファキアン・パイを食べてみることにした。
食事の後はいつもおなかいっぱいでデザートが食べられないから、ちょうど良いチャンスだと思ったのだ。
今日はよく歩いたし。いつも朝食をとっているカフェに行き、ダメ元でマダムにスファキアン・パイがあるか
どうか聞いてみた。するとあると言うので大喜び。ここで頂くことにした。
栗とあやぴーはフレッシュ・オレンジジュース、私はフラペ(アイスコーヒー)をパイと一緒に注文した。

出てきたものを見てびっくり。パイと言うのでタルトみたいなものを想像していたのだが、全然違っていた。
クレープのようなパンケーキだったのだ。上にはハチミツがたっぷりかかっている。なかなかおいしそう。
ナイフとフォークを持って切ってみると、中にカッテ―ジチーズのようなものが詰まっていた。
先に一口食べた栗が微妙な味だと言うので、私も食べてみた。中のチーズは多分山羊のフレッシュチーズなのだろう。
味が非常に強くて(+臭くて)、そこにハチミツの甘さが絡まると、確かに不思議な味がする。
しかし、一旦味に慣れてくると、これはこれでおいしいと思えるようになってきた。
ともかく、食べてみたかったものなので、試すことができて大満足だった。

(Sfakian Pie(スファキアン・パイ)2,8ユーロ。)


あやぴーはマダムからキャンディーをたくさんもらって大喜びだったが、「後でまた公園に行くって約束だったよね。」と
言い続け、とうとう栗を連れて公園に戻って行った。私はカフェのテラス席に残り、のんびりと日記を書いた。
オレンジ色の空が次第に暗くなってきて、マダムの息子と思われる男の子がアルコールランプをもってきてくれた。

栗達が戻ってきたのでお会計を済ませ、みんなで一緒にホテルに戻った。栗は本を読み、私は日記の続きを書き、
あやぴーは平仮名、片仮名の勉強をしてからお絵かき、各々自由に過ごした。今日は半そで&短パンで気持ちよく
過ごせる素敵な一日だったなぁと振り返った。

交代でシャワーを浴びてから8時頃夕飯に出かけた。今日はおととい行ったタベルナNikosへ。ギリシャ風サラダ、
ズッキーニのコロッケ、ウサギ肉のトマトソース煮込み、そして赤ワインをハーフで注文した。「赤」は「コキノ」と
言うことをお店のマダムに教えてもらった。

今日もサービスでガーリックトーストが出てきた。4枚出てきたので一枚ずつ手に取った。あやぴーは半分食べたところで
「辛い!」とギブアップ。残り半分は私がもらい、最後の一枚は栗に食べてもらった。ギリシャ風サラダにはレタスが
入っていて、レタス好きのあやぴーは大喜びだった。ズッキーニのコロッケはハーブのさわやかさと軽い食感がグー。
塩分が足りなかったので、お皿に盛られて出てきた粗塩をかけて食べた。「これは海から取ってきたお塩かもね。」と話した。
ウサギ肉のトマトソース煮込みもメチャクチャおいしかった。柔らかい味のトマトソースで、ウサギ肉もプリプリ。
脂身や残りは紙に包み、ホテルの猫達に持ち帰ることにした。付け合せのフライドポテトはと言えば、もちろん生の
じゃがいもから作られている。クレタ島はじゃがいも栽培が有名なのだとか。今日もおいしくお料理を頂くことができた。おなかいっぱい!

(ズッキーニのコロッケ。右上が粗塩。)


あやぴーは絵を描き終えると、お店のマダムにプレゼントした。マダムが喜んでくれたのでうれしそう。
お約束のトイレタイムを終え(あやぴーはレストランのトイレをのぞくのが好きなのだ。)、テーブルに戻ると、
サービスとして2種類のクッキーが置かれていた。シナモン味はあやぴーには難しかったようだが、すごくおいしかった。
丸型のクッキーは昨年パロス島で食べたものと一緒。思いがけぬ再会にうれしくなった。

支払いを終えてホテルに向かう。ホテルのロビーでは、今日もソファの上に子猫達が寝ていた。
あやぴーが触りまくるので迷惑そうに目を開けた。私が紙を開けてウサギ肉の残りを見せると、子猫達は二匹とも
急に目が輝き、すごい勢いでかじりついてきた。二匹平等にウサギ肉を分け与える。ママ猫がいなかったのが残念。。

部屋に戻ると、栗とあやぴーは神経衰弱で遊び始めた。ふとあやぴーが「子供は辛い。」と言った。
「だって、親が決めたものを食べなくちゃいけないし、歯を磨きなさいとか、トイレに行きなさいとか、毎日毎日
同じことを聞かされるの。嫌なものだよ。」それを聞いて、私は驚いた。あやぴーがそんな風に思っていただなんて
知らなかったし、語り口調が至って冷静で、怒りのはずみで口をすべらせたとか、そういう感じではなかったからだ。

「あやぴー、あやぴーが嫌なのは、親に毎日同じことを注意されることと、出てくる料理を食べなければいけないこと
だけかい?」と栗があやぴーに聞いた。あやぴーはそれに頷いた。すると、栗は言った。「あやぴーは恵まれているんだよ。
こないだテレビに出ていたガリガリの子供は毎日ご飯が食べれない。料理なんて出てこないんだよ。子供にご飯を
食べさせない親だっているし、親がいない子も世の中にはたくさんいる。あやぴーが毎朝飲んでいる絞りたてのオレンジ
ジュースだって、それを飲まない親は子供に頼んだりもしないし、お金がなかったら買ってあげたくたって買って
あげられない。子供でいるのは大変なことも多いかもしれないけど、親だって大変なんだよ。子供が何でも自分できちんと
してくれたらいいのにって思うけど、そうじゃないから、同じことを何度も何度も注意しないといけない。
楽しいことじゃないんだよ。」

あやぴーはうんうんと頷いた後、「でも、子供を作ったのは親でしょう。だから、親が子供の面倒をみるのは当り前のこと
じゃない?」と反論した。それは、栗も私も常々思っていることなので、「そう、子供を作るのは親の責任。その通り。」と
肯定した後、「パパもそう思っているから、あやぴーのことを考えているんだよ。毎日同じことを注意するのも、あやぴーのためなんだよ。」と続けた。

私は二人の会話を聞いて、ちょっとうれしかった。栗と私はこの旅行中に、人生のこと、日常生活のこと、心のこと、
体のこと、色々なことを考えては毎日意見交換をしている。あやぴーも考えることがあったとすれば、
それは成長の証だと思う。それに、あやぴーのセリフを聞いて、「子供のくせに生意気なことを言うんじゃない!」と
一喝するのではなく、子供相手でもきちんと向き合って、自分の考えをわかりやすく説明できる栗が頼もしく思えた。

それにしても、日焼けのせいで手も足もカサカサ。寝る前に、持参したロクシタンのアーモンドミルク入りボディ-ミルクを
塗ることにした。



お昼ご飯を食べたお店

Cafe Pelagos
(海沿いの道)
マダム(デスピナさん)が一人で
切り盛りしている家庭的なカフェ。
素朴なサンドイッチが美味!
お願いするとテイクアウト用にも
準備してくれます。

夜ご飯を食べたお店

Taverna Nikos
(郵便局のある中央広場)
家族経営の素敵なお店です。

宿泊場所

ホテル&レストラン
Hotel Xenia
(船着場からまっすぐ海沿いの道。一番奥。)
tel.28-25-09-12-02
fax.28-25-09-14-91
(Guide du Routardで見つけました! )


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