『フランス人この奇妙な人たち』
ポリー・プラット、阪急コミュニケーションズ
私は「フランスでは」「フランス人は」と言った本に正直興味がありません。
アメリカ人の書くベストセラー系実用書みたいなのも、あまり好みではありません。
友達が貸してくれたこの本は、アメリカ人が書いたフランス人についての本。
私がもっとも苦手とする二つの要素を両方備えています。
でも試しに読んでみようと紐解いたところ、なんとなんと、おもしろいじゃないですか!!!
びっくりしました。
「そうそう、そうなのよ~。」「それはそうしちゃダメなのよ~。」と共感する部分が多く、
飾りのないさりげない文章も良いのです。フランス人を批判するために書いたのではなく、誰が悪いという話でもなく、
一人でも多くの人がフランスで快適に過ごせるようにと著者が願っているのがよく伝わってきます。
(全ての点において共感できるわけではありませんが。。。)
私はフランスでの生活に慣れるのが大変で、最初の五年ほどずっと居心地が悪かったんですが、
ある日考え方が変わり、それ以来、ここでの生活がしやすくなりました。
それは、自分にとってフランスの嫌な点は良い点でもあるということ。
時間にルーズなのは耐えられないけど、逆にこっちがルーズでも許されます。
お役所で一人一人言うことが違うなんて信じられないけど、困った時は優しそうな人を見つけて説明すれば
時として例外を認めてもらえます。
個人主義で冷たいと聞いていたフランス人だけど、困ったときに手を差し伸べてくれる人のなんと多いこと。
この国での暮らしは、自分の考え方、振る舞い方ひとつで大きく変わってくるんですよね。。。
もちろん、未だに「キキ~ッ!(怒)」となることはあるけれど、ここでの生活も10年を過ぎて、「日本では
こんなんじゃないのに。。。」とか「だからフランスはダメなんだ。。。」という考え方をしがちな段階を抜けた(と思う)
私には、様々な経験談が自分に重なります。あの時は大変だったけど、今はそれも良い経験だと思っています。
苦労して学んだことは、自分のゆるぎない基盤になっているから。
でも、この本をもっと前に読んでいたら、フランス生活に慣れるまでにそれほどの時間がかからなかったのでは
ないかとも思うので、これからフランスに留学する人、駐在する人に是非オススメしたいです。
(2006年12月5日)
