
(高台から眺めるTRIORA(トリオーラ)の村)
TRIORA(トリオーラ・イタリア) - 2005年4月3,4日
4月4日(土) 2日目
7時40分起床。出産してからというもの、家では7時、旅行時は6時頃に目が覚めることが多い私にとっては、
ちょっぴり寝坊の部類に入る。日課である体操やヨガをしてから、まだ寝ている二人の邪魔にならないようにと、
浴室にこもって日記をつけることにした。8時を過ぎた頃にあやぴーが浴室に合流。おなかが空いたというので、
りんごの皮をむいて、二人で食べた。甘くておいしい。その後、日記を書きつづける私の横で、あやぴーは
歌を歌ったり踊ったりして過ごした。熱が入ると歌声が叫び声に変わっていく。何度か「隣の人に迷惑だから
静かにして。」と注意したのだが、そのたびにあやぴーは「だって、あやちゃん、大きな声で歌いたいんだもん。」と
口をつぼませてつぶやいた。
9時を過ぎると栗が目を覚ましたので、朝ごはんを食べに食堂へ向かった。
前回同様、ずらっとテーブルに並べられた食べものを自分で好きなように取るビュッフェ形式。自家製のタルトや
ケーキはどれもおいしそう。お姉さんのシモ-ナさんは朝から元気いっぱい。温かい飲み物をオーダーする
ついでに、トリオーラのパンがあるか聞いてみたら、いつも食事の時に食べているパンだった。
トリオーラ名物のパンは丸いと聞いたので、今まで食べたことがないと思っていたのだけど、それだと気づかずに
食べていたらしい。。。(笑)
ヨーグルトを各々1個ずつに、レッドオレンジジュースを取って、まずそれらをテーブルに運んでから、ケーキ類を
各々お皿に盛ることにした。栗はパンとバターがメイン。私とあやぴーは色々な種類のケーキ。栗はかすかに
レモンの味がするチョコレートケーキが気に入り、私はくるみのケーキが気に入って、それぞれお代わりをした。
一旦部屋に戻って支度をしてからチェックアウト。受付のおばさんにおすすめの散歩道を聞いた。栗のイタリア語が
久しぶりに大活躍。ランチのテーブル予約もお願いした。本当は今日は別の村に行こうと思っていたのだけど、
もっと山にいたくなったので、すぐに山から降りず、午前中は近くを歩くことに決めたのだ。
車に荷物を運ぶ。ちょうどパンのアトリエがあったので、トリオーラ名物のパンを買うことにした。重量1キロだと
いうパンが2ユーロ、500gのパンが1ユーロ。安い~。せっかくだから大きい方を買って、他の荷物と一緒に車に
乗せた。

(トリオーラ名物の丸っこいパン)
散歩開始。いきなり道を間違えて、途中で引き返した後、ようやくお目当ての散歩道に合流した。
平たんな道なのであやぴーでも大丈夫。周りに山を見ながら、所狭しと生い茂る木々を見ながら、ゆっくり歩を進める。
何の音もない静かな空気。
比較的すぐに標識に出ていたSta.Caterina(サンタ・カテリーナ)教会に到着した。表の壁だけが残っている
教会跡である。こんなところにこんな立派な教会があったという事実に驚いた。イタリアに来ると、人々の信仰心に
は素晴らしい力があると感じることが多い。少し休憩。しかし、娘が大きな石の上に立って歌や踊りの発表会を
始めてしまったため、私達は観客役を務めなければならなかった。静けさを恋しく思いながらも、
彼女が恥ずかしがらずに大声で歌ったり、激しく踊ったりするのもあと数年のこと。しっかり見てあげようと思った。
再出発。ゆっくり歩き始める。自然の中にはいろいろな生き物がいる。数々の可憐な野生の花、無数のトカゲ、
ひらひら宙を舞う蝶々、そして黄色いヘビ!大きいのが道の真中に寝ていたのだが、私達を見て、ノッソノッソと
動き始め、まもなく視界から消えた。昼寝の邪魔をされて迷惑だったに違いない。栗が、春は卵を抱えて神経質に
なっているものもいるだろうからと、道の真中を歩くように促したので、私も娘もそのようにした。
山にいると、自分達が自然の中の一部分に過ぎないということがよくわかる。他の生物と共存することの大切さ、
その知恵も知らず知らずのうちに学ぶことができる。都会での普段の生活では思いもしないことだ。山に来ると
ホッとするというのは、自分の中にある一番原始的な何かが呼び起こされるからかもしれない。
8キロ先にあるGOINAというのを目指していたのだが、途中にあった道先案内板を見たときに時間が足りないことが
わかった。まだ半分しか歩いていなかったからだ。。。少しだけ先に進み、広場のようなところで休憩したあと、
道を引き返すことにした。せっかくここまで歩いたのに残念、だけど仕方がない。次回はピクニックを持参しようと誓う。
午後1時半にトリオーラの村に着き、ホテルのレストランを目指した。見事な満席。これ以上の人は入らないという
ほどのにぎわいようである。昨晩の5倍以上かもしれない。予約しておいてよかったと胸をなでおろした。
「席はこちらです。今日はご覧の通り、とても忙しいからあまりおしゃべりする時間がないと思うけど、どうぞ
食事を楽しんで下さいね。」とソニアさんがあいさつに来てくれた。
あやぴーにはトマトソースのタリアッテレをお願いし、私達は昨日と同じくまずは前菜の盛り合わせを頼んだ。
ただ、今日はべジタリアンではない普通の盛り合わせにしたので、トルト・ヴェルダという青野菜のタルト、
トマトのパンピザ、キノコのマリネ、ドライトマトのオリーブオイル漬け、フレッシュチーズに加え、
丸いソーセージのようなサラミがついてきた。美味。おなかペコペコだったので、栗も私もあっという間に
食べ終えた。もちろん、トリオーラのパンと一緒に。
メインは栗も私もウサギ肉の煮込み。二人分が大きな鍋に入れられて登場した。付け合わせはジャガイモのソテー。実を言うと、私は長いことウサギ肉が食べられなかった。「うさぎ=ペット」という構図が頭の中に成り立ってて、ペットを食べるなんて考えられなかったのだ。
3,4年前に宿泊したプロヴァンスのchambre d’hote(シャンブル・ドット=フランス版B&B)で、
私の食生活が大きく変わった。晩御飯にウサギ肉が出たのである。。。最初は断ろうかと思ったのだが、
せっかくテクラおばさんが一生懸命作ってくれたものを食べずに残すというのは悪すぎると思って、トライしてみたのだ。
そうしたら、おいしかった。メチャクチャおいしかったのだ。
「あたしのウサギ料理はちょっとしたものなのよ。今まではウサギが苦手だったという人も、うちに来たら、みんな一変で好きになっちゃうんだから。」と言って、テクラおばさんが豪快に笑ったことを懐かしく思い出した。
楽しい思い出を頭に浮かべながら、ウサギ肉を鍋からお皿に移した。一口食べてみたら、あまりのおいしさにびっくりした。
弾力性があってジューシーなお肉、赤ワインベースのソースはローズマリーがアクセントになっていて、黒オリーブが
コクを引き出している。うさぎ肉にぴったり。付け合せのジャガイモを忘れてしまうくらい、私達はウサギ肉に熱中した。
小さな骨の周りにくっついたお肉もしっかりしゃぶる。なんとも言えず幸せ。
デザートには栗がリンゴのタルト、私はバニラアイスのホットチョコレートがけを頼んだ。食後はエスプレッソを飲みながらゆっくり休憩。ここでお昼ご飯を食べることにしてよかったと本当に思った。田舎の山小屋風なレストランだけど、お料理の味は抜群だし、サービスの質もとても良い。グラスやカトラリーの運び方が優雅なことは、毎回ながら驚かされる。全てが行き届いているおかげで、客の方もリラックスして食事が楽しめる。イタリア人特有の明るさ、人なつっこさ、そして子供への優しさに温かく包まれ、私達は素敵な時間を過ごすことができた。
こうして、私達のトリオーラ旅行が終わった。あっという間の1泊2日だった。山の澄んだ空気を吸い、自然の中をたくさん歩き、うれしい再会があり、おいしいものを堪能した。
車に乗ってトリオーラの村を後にする。ニースを目指しながら、「次はいつ行く?」と既に話し始める私達だった。トリオーラへの旅行はまだまだ続きそうだ。
Colomba d´Oro(ホテル「コロンバ・ドーロ」)
corso Italia,66http://www.colombadoro.it
Pane di Triora(トリオーラのパンのアトリエ)
corso Italiaホテルの斜め向かい
水曜日定休。